2016-08-30
部活でケガ→RICE
活動的な学生さんは、運動部に関わらず、いろいろな部活動でケガはつきものです。
そのうち、打ち身、打撲、ひねった、捻挫になってケガした場合の応急処置はどうしたら いいのでしょうか。
応急処置には「RICEの法則」というものがあり、その法則にしたがって手当てを 進めていくと良いです。
ライスってなんやねん?となりますが、REST(安静)、ICE(冷却)、 COMPRESSION(圧迫)、ELEVATION(挙上)、、、の頭文字をとったもので、 ケガの初期(~2日まで)には非常に重要な要素です。
あくまで応急処置ですよ。
では例に、右足首をグネッたとして……
①安静
- ただちに右足の使用をやめます。
- 立っていても負担ですから横になりましょう。
- テープ固定も右足の安静になります。
- 杖を使うことも安静になります。荷重を掛けない事を免荷といいます。
※右足を安静させず使い続けると、出血(内出血)の増加、痛みの悪化、ケガの拡大、治癒の遅れを招きます。使わない・安定させる・荷重をかけない事が安静です。
②冷却(アイシング)
- 氷のうやアイスパックで右足首の痛い所を冷やします。
- 凍傷に気を付けます!
- 指にくっつくような氷は低温の危険な氷ですので、水をプラスした氷水で使うことで低温になりすぎることを防ぎます。
- アイスパックは布を巻きつけて使用します。
- 皮膚の冷やしすぎを防ぐ為、30分間冷やしたら10分ほど氷のうを外し皮膚が再び温まるのを待ち再び氷で冷やします。この繰り返しを4~5回行います。
- 冷却は3時間ほど行います。
※冷却と圧迫をし患部の血行を抑え、負傷部の内出血を緩和させます。血行不良による酸欠状態になりますが、冷却のおかげで細胞の活動が抑えられ低酸素でも大丈夫になります。
③圧迫
- テーピングを巻きます。くるぶしの近くをきつく貼って圧迫します。
- あくまでも血液循環を止めてしまうような締め上げをしてはいけません。
- テーピングは左右のブレを防ぐ為(安静)と内出血の腫れを制限する為(圧迫)に行います。
- どうしても腫れは進行します!(矛盾のようですが……)テープ固定では足首の前を何も貼らないようにして 腫れの逃げ場を用意しておきます。 怪我したての足首にカチッとテープを巻くと、腫れた場合、神経圧迫のジンジンとした痛みが起こる恐れがあります。左右の制限と前側の遊びが必要です。
- 氷のうは痛いくるぶしに伸び縮みする弾性包帯でぐるぐると固定と圧迫をします。
- 弾性包帯を使うのは、圧迫と腫れの逃げ場を両立させる為です。
- 氷のうの蓋は外側から開けられるようにしておくと中身の交換が簡単です。
※腫れを大きくしすぎない圧迫処置は重要ですが、冷却と同時進行しないと細胞の酸素不足による二次的な損傷の恐れが高まります。
※「痛み」「感覚がない」「けいれん」「末端が紫色」になるのは血液循環が悪化して危険です。全ての圧迫を解き、上記4つの症状が消えるまで圧迫せず休ませます。
④挙上
- 横になった状態で右足を大きなカバンの上に置きます。
- 右足を心臓よりも高い位置に置きます。安静にならどんな方法でもいいです。
※患部を心臓より高い場所に置くことで、患部の血圧を下げて血流量を下げます。血液循環の悪化(「痛み」「しびれ」「けいれん」「末端が紫色」)が患部に見られる場合は挙上をやめましょう。
①~④のRICE処置をした後、練習や試合が終わると思いますので、チームメイトに 整骨院や病院に連れて行ってもらいましょう。特にRICE処置をして3時間たっても 全然ケガの痛みが退かない場合は、必ず受診をしてください。
怪我後3時間過ぎれば、2~3時間に1回の頻度の冷却で充分です。
ちなみに、冷却アイシングを行う期間はおおよそ3日間です。その頃には炎症・内出血の 広がりが治まり、逆に温めて血行を良くして栄養を送る温熱することが良くなってきます。 ながながと書いてしまいましたが、することは案外単純なものですし、ケガからの復帰 が断然早くなります。ぜひぜひ、覚えておいてください。
フェイスブックしてます。いいねしてね!